暖談森社(だんだんもりもり)の平原さん


6月9日(土)に、暖談森社(だんだんもりもり)の平原さんの果樹園を案内していただきました。

平原さんは本業は不動産屋ですが、果樹園もやっていて、果樹園から出てくる剪定材をなんとか有効活用したいという考えから、炭焼きの研究を始め、いくつかの炭焼き窯や燃焼ボイラーを開発し、炭化や燃焼に関する特許もいくつか持っているようです。

そして最近、すごくラクで効率のいい窯を作って使っているから、一度見に来いということで案内してもらいました。

これが、その窯で作った炭で、朝6時くらいに火を入れて、蓋をして事務所に帰って仕事をし、14時くらいにまた来たときにはすでに煙が切れていて焼き過ぎたようですが、口火炊きもせず、ほったらかしで、泥も扱わなくてもこれだけの炭ができます。しかも生材や半生でもOK。

上の写真がその炭化炉。蓋がメチャクチャ重いので、ひとりでも開け閉めできるようにテコの道具も作っています。

敷地内やガレージの中には、たくさんの炭化炉がありました。これは初期の頃に作ったもののひとつだそうです。商品化されているのもありました。

作った炭は、このように木の根に敷いています。

かなり大量に敷いてあって、ぜいたくな果樹園です。

 

これは、もみがら炭も試してみたようで、上から下まで、外側まで全部良く炭化していました。もみがら炭の難しいのは、上部か下部、または温度が上がらない外側が生焼けになってしまうことですが、これは完ぺきに黒くなっています。

実験すると炭が出てくるので、あらゆるところに炭を使っています。しいたけの原木の下にまで!

今平原さんが興味を持って調べているのが、鳥獣による農作物の被害。

ほとんどの場合は銃による駆除か電気フェンス。しかし、駆除しきれず、相手がサルの場合は銃を打ちにくく、電気フェンスは被害額の10倍とか100倍の予算を使う。

木酢液で果樹園の虫対策する延長で、敷地内に木酢液をまいておくことで、タヌキなどを一時的に防ぐことができるが、すぐに慣れて入ってくる。

炭焼きが山の前線基地としてあった時代は、人と動物の棲み分けがあったので、こんな被害がなかったので、山に手入れすることで動物と人間の住み分けして共存すること、そして山の整備だけでなく、出た材料を移動炭化炉などで生きた煙を出すことで動物を防げるのでは?と考えている。

証明している大学の先生などはまだ見つからないようだけど、現場で実践する人で感覚的に知っている人は多いらしい。

山の草を刈るだけでも熊が入ってこないようなので、里山を活用することで、動物と人の棲み分けができる。その過程では、炭焼きの煙で境界を作り、炭をつくることで動物と人の棲み分けをして、食べ物と動物の命を守ることにもなるのではないか。

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こんな本もいただいてきました。

人類が失ってしまったもののひとつに「火」があるということで、火を復活させようとキャンドルナイトが始まりましたが、その延長にもっとバンバン炎を出して燃やすものも人や動物とか、植物の循環などに必要。

煙もガンや肺炎の原因とひとくくりにされてしまいがちで、実際に煙が原因で病気になる人はたくさんいるけど、煙を吸いまくっている炭焼きの内蔵はきれいだったりする。

煙があることで、萱葺き屋根も守られたり、木酢液を散布しなくても病害虫を防いだり、できた炭を土に入れることでまた土壌が豊になる。

火を扱うことが、ほとんど行政やその周辺の独占状態になってしまったことで、火事や公害を防ぐことはできたが、失ってしまったものもとても大きいと思う。

その他にいろいろな話を聞かせていただきました。これからの日本では給料が増えることはあまりないので、低収入でも豊かで楽しい生活ができるような提案もあって、木質バイオマスの視点からいろいろなものが見えているようで貴重な時間でした。


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