フィリピン スモーキーマウンテンからの移住者の炭焼きによる仕事作り試作2日目(炭窯作り)


バティアの移住先では、ウロチョロしていると珍しがっていろんな人が声をかけてくる。メイの家の向いには親のいない5人の兄妹たちが住んでいて、一緒に住んでいるのが片足と片目のないじいちゃんとおばちゃん。結構人の子供を地域で面倒みていたりする。この老人たちにとって、子供たちの生活費などを出すのは大変なようです。

子供たちはそれでも自転車に乗って遊んで元気そうですが、着ているものが他の子供たちよりひときわ汚れていたり穴が開いている感じがし、10歳くらいの長女と次女の顔は苦労が顔に出ているというか、笑っていても笑いきれていないような感じがしました。

既に日本では炭万長者になることはできませんが、フィリピンではまだ人口の50%の人たちが炭を燃料にしていて、オイルやガスとかも高くなってきているので、フィリピンの一般層や貧困層にガスを使う時代が来るのかはわかりません。

炭の需要はあるので、炭万長者が出てくるかわかりませんが、食っていけて、子供たちが学校に行けるようになるほどの収入が得られるような事業がスタートできればと思います。

2日目の朝は、前日の夕方みつけたところからドラム缶を運ぶことから始めました。ドラム缶1個手に入れるのもなかなか大変で、日本のようにはいかない。

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毎日スコールが降っているので、前日の夕方のスコールでドラム缶を売ってくれる人の土地は大変なことに。家の前の道路とかも足首まで水につかるようなところが多く、住民の方々はサンダルで平気で歩いていきます。

ドライバーをしてくれているアルベルトが荷物運びを手伝ってくれます。

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ドラム缶の上面を鏡抜きをしたり、底に穴をあけたりするために、日本からタガネや金切りのこぎりを持参しました。

ハンマーは重いし、どこででも借りれそうなので、下の写真でヒゲの方のメイのお父さんから借りることに。

しかしハンマーも握らない人生が長く続いたことと、タガネの経とハンマーの経が同じような大きさだったため、日本で経の大きな重いハンマーを使うのに慣れていたため、力を入れて打つと自分の手を打ってしまい、これは保険の世話になるか、それだけでなくこの滞在期間中に穴開けに取り組んだだけで終わってしまうのか…と真剣に不安になりました。

しかしそれを見かねたメイのお父さんが、代わってくれ、半端ない効率の良さ、仕上がりの美しさで穴をタガネを打ち込んでいきました。

さすがに家でも家具でもなんでも廃材から作り出したり、日本では私の師匠の代あたりでほとんどいなくなってしまった普段の生活に密着した炭焼きを長年してきただけのことはある。

生命力とか、炭焼きの経験とかでは師匠レベルです。では、果たして自分の役割は何かということですが、もともと自分が主役になるものでもなく、地域の人たちが自分たちの力で作り出していくものなので、技術的には何かを提案したり実際にやってみせることまでだと思っています。

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切り口はこの通り見事。途中、ひどいところはありますが、そこは私の作品です。

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中にまだ少しオイルが残っていたので、燃やしてしまうことにしました。しかし、途中めちゃくちゃないかにも体に悪そうな黒い煙がモウモウと立ち込めて、住宅のほうにまで行ってしまう。

体に有害な廃材の炭焼きの煙をなんとかするために来たのに、こんなに悪い煙を出しまくって自分は何をしているんだろうかと思いました。

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作業をしていると学校へ行く前の子供たちが興味深そうに見ていきます。

学校は13時くらいに始まり、15時とか16時にはみんな帰ってきます。全員一度に勉強できないので、午前の部と午後の部の2交代制だそうです。

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ドラム缶の底の穴にもタガネで器用に穴をあけていきます。

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子供たちが学校へ通う風景。地域で1台か2台車を所有しているので、その車に乗ってピストン輸送のように子供たちが学校へ運ばれていきます。

車のほかにも、バイクにサイドカーがついたようなトライシクルの、サイドカー部分やバイクの後ろなどに乗せられるだけ子供を乗せてピストンしていったりと、通学時間は大忙しです。

このように地域全体で子供を送り迎えする風景はちょっと感動的でした。

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その間にも、前日に拾ってきた材料でTLUDストーブの小型版作り。本当は20リットルのオイル缶サイズのものをつくりたかったのですが、材料が手に入らず、ドラム缶を購入した先からオマケでもらったペンキ缶を使う。煙突にはトタン板を丸めたもの。

フィリピンではスモーキーマウンテンで金属やプラスチックのゴミなどを拾って生計を立てている人がいるように、ゴミと思われるものでも貴重なもの。

自分の知る限り、オイル缶で作ったTLUDストーブは便利で炭もできるので、使い勝手が良く、フィリピンの人たちにとってもほんの一握りでも炭ができるのでいくらかの収入にはなるかと思っています。

しかしこれが現地の文化に受け入れられるかはまた別問題で、TLUDストーブの欠点でもある、長い材料だと切って入れなければならないとか、材料を追加しにくかったりすることと、現地で簡単に手に入る材料がこれに向いているかどうかなど、テストしていかなければならない。

今回はおがくずが調理できるほどの火力になって、炭になるかどうかテストでした。

やはりおがくずが詰まっているため、上昇気流がところどころでつまり、煙が出てしまうことが多かったが、炭にはなった。このサイズではラーメンは作れても家族の食事の準備は無理ですね。

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お世話になっているメイの妹のグレイスがバーベキュー屋台を始めました。メニューはハンバーガーにホットドッグ、それと串刺しみたいなもの。

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もの珍しさもあってか、多くの人が屋台の前に来ていました。

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帰ろうとしたときに、屋台のとなりのおじさんが、「オレの写真をとってけ」とポーズを決めてくれました。

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高橋さんのプロトタイプのコミュニティビデオケハウスの看板も完成。

子供たちにタガログ語を教えてもらいながら一生懸命作っていました。

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このテーブルが前日に材木屋から材料を買ってきて、メイのお父さんや近所の人たちが器用に作ったテーブル。何でも自作してしまうんですね。

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多くの人たちが興味深そうに看板を見ていきました。

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ドラム缶のカットも手伝っていただき、

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子供たちにも大人気。

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本当に今回の旅は前回にも増して子供たちとの関わりがおおかったです。ハンパなくかわいい。この子供たちが夢を失わないように炭でできることはないか…?この子供たちの未来のためという視点を持ち続けて取り組んでいきたい。