バイオ炭だけで、人間由来の温室効果ガス放出量全体の12%を削減可能。


この記事はいろいろなバイオ炭についての研究記事を要約したものです。

原文はこちら。
Biochar Alone Could Offset 12% of All Human Greenhouse Gas Emissions:
http://goo.gl/wm1gb

Nature Communications誌によると、バイオ炭の生産で、人間由来の世界の温室効果ガスの排出の12%までを削減が可能である。さらに、同量のバイオマスからバイオ炭だけでなく、エネルギーも同時に取り出すことで、それ以上に削減可能。

バイオ炭の可能性を最大にするには、大きな社会的なコミットが必要

この研究では、バイオ炭生産量レベル(最大、最少、中間)についての、3つのシナリオで研究されている。

Jim Amonette (Pacific Northwest National Laboratory)の研究によれば、全てのシナリオにおいて、バイオマス中の炭素の評価方法で、「一般の人々と政府による確固としたコミットが必要不可欠」だと述べている。 つまり、、これは簡単ではないということだ。

すべてのシナリオで、非農地や現在は非管理になっている土地が、バイオマス生産の農地になると仮定されている。さらに、著者の計算では、十分なバイオマスが土中で保持されて残り、腐敗をしないでいること、家畜の食料に使用される残余の農産物が使用されていないこと、建築廃材からのバイオ炭が使われていないことなどの条件が含まれている。

これらは、バイオ炭を使って、意図しない否定的な結果が出た場合に、研究者が多くの反論に対して説明できるための表現である。

 

毎年10-18億トンの削減が可能。 Science Daily誌より

Amonetteとその同僚が見出したことによれば、最大のシナリオの場合に、炭素放出の削減量は毎年1.8pG(18億トン)、100年間で1300億トンが削減されるだろうと見出した。

回避できる放出量には、温室効果ガス(CO2、メタン、窒素酸化物)が含まれている。削減量は毎年の人間由来による温室効果ガスの年間放出量 154億トンの12%分になる。

最少のシナリオの場合でも、炭素の削減量は10億トンを少し下回る量になり、100年間では650億トンが削減量になる。

同量のバイオマスを化石燃料に置き換わるエネルギーにした場合は、最大のシナリオの場合に、1070億トンの炭素を今後の100年で削減できる

 

バイオ炭の可能性を最大限に発揮させるには、効果的な熱分解システムが必要 

Jim Amonetteによれば、バイオ炭による気候変動緩和の可能性の、およそ半分はその炭素貯留能力にある。残りは、バイオ炭を製造するための熱分解の過程で発生するエネルギーの効率のいい使い方と、土壌改良に使った場合の結果次第。すべてはバイオ炭の可能性を、フルに生かすかにかかっている。

 

翻訳:澤田 茂友

編集:加藤寛明